第10章 獣人族の国・セントールス
第1話【その闇の先】
騎士くん達はマホの実家が所有するお屋敷で手当てを受け、匿われていた。
マホの家はセントールス一番の大富豪
セントールスは広さや人口はランドソルに及ばないものの鍛え抜かれた獣人族の戦士が多くいる。
しかし、覇瞳皇帝政権の頃にランドソル貴族が獣人族から恨みを買うようことをしていたこともあり、念のためペコリーヌ1人での外出は禁止
マサキとダイゴは手当ての途中なのに大慌てで出ていってしまったらしい。
ランドソルの方は大混乱している模様
ジュンが起床し、ペコリーヌ、コッコロと三人で自警団(カオン)のメンバーにエリス達との戦い、そして現実のことを説明していく。
途中でノウェムも加わり『アバター』について説明
マホカオリマコトは困惑するも、探偵のカスミだけが超速理解
ミソラが話していたエリス誕生の話しについて、ノウェムは『トゥインクルウィッシュと真那の戦いの最中にミネルヴァが乗っ取られそうになってたから、それでおかしなっちゃったんだろうな』と推測
これに対してもカスミが驚異的な洞察力を発揮して確信に迫る。
一方マホのお屋敷別室
ゼーンを失くし、傷心していたシェフィに寄り添うキャル
ゼーンとの記憶を一部取り戻したシェフィ
世界の認識修正作用により頭痛に襲われるが、兄のことは絶対忘れないと誓う。
第2話【涙に暮れ】
アゾールドの空間跳躍によってレイジ・レギオンの拠点に飛ばされたカリザとランファ
仲間を失った悲しみに暮れる二人
今のアストルムではゼーンとアゾールドは蘇生できず『現実』で目覚めることもないという。
カリザはランファの制止を振り切り、仲間の仇を討つため、その場を後にする。
どうすればいいかわからないランファは拠点に1人取り残されてしまう。
一方 騎士くん達はマホの懸命な治療により、ひとまず峠を乗り越える。
敵の襲撃に備える自警団のメンバー
カオリは世界が作り物であることを未だ信じられない様子だが、カスミは実感があるという。
続けてカスミはエリスの存在意義とエリス個人の意思の矛盾
世界を管理する存在が世界を壊しかねないことを指摘
その矛盾がエリスの泣き所と推測
今回のエリスの行動が無理を押したものだったとしても、いつ攻撃が再開するかわからない以上、騎士くん達の治療と反撃作戦の考案を急ぐべきだと判断する。
ユイは意識を取り戻すも酷く憔悴している様子
第3話【傷は閉じず】
ユイはエリスに強く打ちのめされ、もう1人の自分であるエリスの存在
ミソラの発言、自分が叶えた願いと世界の法則、更に過去の覇瞳皇帝やノウェムの発言なども思い返し、自分を責め続けていた。
心配するヒヨリ、レイ、マコト、騎士くんに対し、ユイは気丈に振る舞い『ちょっとだけ1人にしてもらえるとうれしいな』と告げる。
レイジ・レギオンとの戦いの前にした騎士くんとの約束
そして現実でのことを少しずつ思い出すユイ
自分が全部悪いなら自分に何ができるのかを考え始める。
一方 ランドソル王宮
オクトーは『通信魔法が届かないミロク』を探して王宮へ
ミロクは玉座には興味がないこと、道案内としてクレジッタを捕らえたことをオクトーに説明
ミロクはクレジッタに対し、ゴウシンさんと同じ場所に送ってあげましょうか。と脅しをかけるが、
オクトーは『そんなどうでもいい人放っておけば?』と告げ、クレジッタを逃がす。
ミロクは『ガイド妖精の進化体(アメス)』を手に入れることができたのはオクトーのお陰としつつも、それは『神の降臨を補佐する道具の一つに過ぎない』とし、
アゾールドの術を見抜いていたオクトーに対し、わざとプリンセスナイトを逃がしたのではないかと疑いの目を向ける。
続けて神復活に手を貸す目的を問われるオクトーだが、答えるはずのない『ムイミな問いかけ』と一蹴
ミロクも『彼女』を元に戻した後のことについては言及せず。
両者真意を隠したまま話題は覇瞳皇帝に移り変わり、幽閉中の覇瞳皇帝の持つ情報に興味があるのはミソラだけなので、ミソラに一任
とはいえミソラも忙しいので、しばらくは危険な札として伏せておくことになると推察
ミソラとは連携せず、それぞれのやり方で結果を出せばいいとミロク
それにはオクトーも同調し、騎士くんをわざと逃がした疑いを晴らす為にも自分なりのやり方で結果を出すと返す。
カードの枚数差で探り合いに負けたオクトーだが、ミロクが『ソルオーブ』に言及しなかったことをポジティブに捉え、悪役ごっこに勤しむのだった。
一方 わざと敵地に飛び込みペコリーヌ達の無事を確かめたクレジッタは秘書1号と合流
街の混乱と半壊した王宮騎士団は秘書1号に任せ、クレジッタはペコリーヌの捜索を開始する。
4話【それぞれの反攻へ】
騎士くん達がセントールスに着いて二日後
ペコリーヌ、キャル、シェフィ、王宮騎士団(ジュン、トモ、マツリ)はランドソルへ戻ることに
カルミナはプロデューサー(クリスティーナ)にかけられた洗脳魔法を解く方法を探すため別行動
コッコロ、騎士くん、トゥインクルウィッシュは残って静養を続ける。
一方カスミはこれまでの戦いの話を聞き、美食殿かトゥインクルウィッシュの中に内通者がいる可能性に思い至る。
本人に内通者である自覚はないかもしれないとフォローを入れつつ、別行動を取るのは内通者を確かめる目的もあると説明
内通者に該当しないのはノウェムだけ
話が落ち着いたところにレイとヒヨリがやってきて『ユイがいなくなった』と大慌て
不敵な笑みのオクトーがカットインして終了
第5話【セントールス迎撃戦】
近くを探し回るもユイは見つからず、街の外へ行った可能性が濃厚に
フィオの存在やノウェムから聞いた話をユイに秘密にしていたヒヨリ、レイは責任を感じてしまう。
この状況で周りに心配をかけるようなことをユイさんはしないのでは?と疑問を抱くカスミ
そんなところへオクトー襲来
更に門番からユイが街の外に出ていったことを聞いたノウェムがやってきて、オクトーとご対面
オクトーはミネルヴァを目的としていることを告白
ミネルヴァが今どうしているかは教えてあげないと言いつつも、ミネルヴァを手に入れるには騎士くんが必要になるっぽいと情報を落とす。
ノウェムに対しては相変わらず忘れたふり
オクトーが現れた理由を考察するも『オクトー先輩は考えが読みづらい』と苦悩するカスミ
街の南側からオクトーの準備した魔物が大量に襲来
オクトーはノウェム、魔物は自警団(カオン)に任せ、騎士くん、コッコロ、レイ、ヒヨリは東の街道を歩いていったユイを追う。
(道案内として街の外までカスミも同行)
一方 本当のことを知る誰かの声に呼ばれたユイ
そこにはミソラが待っていた。
【感想や考察 気になる部分ピックアップ】
前回ブログで希望していた頭脳派キャラ カスミの活躍があったこと
前々回書いたオクトーが騎士くん逃がした予想が当たったのはちょっと嬉しい。
今回気になる情報は意外と多かった。以下()内は疑問&考察
通信魔法が届かないミロク
(謎 常に結界張ってる? その他システム的な問題?
通信魔法要員を雇わないのは連携不要の考えからか)
アメスを知ってて売ったオクトー
(フィオがアメスに進化したことをいつどこで知ったか謎 目的はミロクの信用を得る為?)
ガイド妖精の進化体は神の復活を補佐する道具の1つ (謎 ある種ミネルヴァに近いから?)
内通者について (エリスが騎士くん見てる+シェフィ洗脳?)
ソルオーブを重要視するオクトーと意識してないミロク、オーエドであげちゃったミソラ
(ミネルヴァをゲットにオーブが必要?)
ミネルヴァの現在を知るオクトー
(前作エピローグ通りなら誰にも見つからない場所で見守ってるはずだが...)
ミネルヴァゲットには騎士くんが必要
(前作騎士くんの願いを叶えた影響?)
雑にまとめるとこんな感じ。
ちなみにソルオーブは全12個中8個をトゥインクルウィッシュが所持してるはずですが、
3人のうちの誰が所持してて、所持したまま転移したのか、ランドソルのギルドハウスに置いてきたのかなど不明な部分も多め。
ミソラはユイを洗脳してた様子
ミソラがユイを手に入れると、ユイを人質にエリスを追い詰めることもでき、エリスを使い騎士くん達を追い詰めることもできるので、実質ミソラが最強の立ち位置になり得る。
そんなことするかは謎だけど、何かまた面倒なことをユイに言いそうではある。
ミロクは政治に興味がない様子
覇瞳皇帝が玉座に着くまでを軽く推察していたが、推察するということはミロクは覇瞳皇帝の過去に詳しくない。
つまり二人の関係性は薄いということだろうか?
神について言及する二人なのに接点がないのは意外
オクトーは騎士くんやクレジッタを逃がしたり、ミネルヴァの情報を落としたりと悪役をやりつつ助けてくれている。
その他にもノウェムに何かを伝えようとしている気がする。
ノウェムがオクトーの真意を汲み取ることができるのか?
次回この二人が何を話すのか注目したい。
【おまけ】
そういえば第1部5章で覇瞳皇帝が仕込んでいた謁見の間の嘘発見器はまだ生きてるのだろうか?
もしあれが生きていて、ミロクにも使えたのであれば『ムイミな問いかけ』ではなくなるが、嘘発見器の存在はキャルと騎士くんしか知らないはず。
仮に知ってたとしてもミロクが覇瞳皇帝ほど器用とは思えないので、数日では使えないだろう。
ただ覇瞳皇帝の洗脳魔法装置をパクったミソラなら、今後再利用してくる可能性は十分にある。
特に幽閉中の覇瞳皇帝の情報を抜き取られた場合、その危険度は更に増す。
と、敵に使われることばかり考えましたが、キャルちゃんが再利用してポジティブな展開になるパターンもあり得る。
後者の展開待ってます。